イスラエル軍 2日連続で空爆 ガザ地区 外国籍持つ人の退避開始

イスラエル軍は、ガザ地区最大規模の難民キャンプに対して、2日連続で激しい空爆を行い、パレスチナ側は195人が死亡したとしています。一方、日本人を含む外国籍を持つ人たちのガザ地区からの退避が始まり、アメリカのバイデン大統領はこうした人たちの退避は今後、数日間、続くという見通しを示しました。

イスラエルとイスラム組織ハマスとの衝突による死者は、先月7日からこれまでに、ガザ地区側で8796人、イスラエル側で少なくとも1400人と合わせて1万人を超えています。

イスラエル軍は1日、ガザ地区最大規模のジャバリア難民キャンプに対して前日に続いて激しい空爆を行いました。

ガザ地区の当局は、2日間にわたる空爆で195人が死亡し、およそ120人ががれきの下敷きになるなどして行方がわからないとしています。

一方、ハマスは1日、イスラエル軍との戦闘が続く場所を無人機で上空から撮影した映像を公開しました。

映像では、イスラエル軍の戦車や兵士が集まる場所に向けて、無人機から爆弾を投下する様子が写っていて、ハマス側があらゆる形でイスラエル軍に対する攻撃を続けていることがうかがえます。

こうした中、外国籍を持つ人たちのガザ地区からエジプト側への退避が1日から始まり、エジプトのメディアは、これまでに361人が退避したと伝えました。

この中には日本人も含まれ、上川外務大臣は日本人10人とパレスチナ人の家族8人がガザ地区からエジプトに退避したことを明らかにしています。

また、国際NGOの国境なき医師団は、NHKの取材に対して、エジプト側で退避してきた3人の日本人スタッフを迎え、日本事務所の担当者も2日未明に直接本人と連絡を取ることができたことを明らかにしました。

そのうえで「3人とも安全を確保した状況で無事に退避できたと確認がとれている」としています。

外国籍を持つ人々などの退避について、アメリカのバイデン大統領は1日に行った演説の中で、今後数日間、続くという見通しを示しました。

アメリカのCNNは1日、アメリカ当局者の話として、状況は流動的であるものの、5000人以上の外国籍の人たちがガザ地区からエジプトに退避する可能性があると伝えていて、退避が順調に進むかが注目されます。