仏大統領 カザフスタンを初訪問 エネルギー分野などで協力強化

フランスのマクロン大統領は、中央アジアのカザフスタンを初めて訪問してトカエフ大統領と会談し、エネルギー分野などで協力を強化していくことを確認しました。ロシアによるウクライナ侵攻で変化する国際情勢を受けて双方の思惑が一致した形です。

フランスのマクロン大統領は、大手電力会社や原子力企業などを率いてカザフスタンを1日初めて公式訪問しました。

トカエフ大統領と行った会談ではエネルギー分野などで協力を強化していくことを確認しました。

共同会見のなかでマクロン大統領は「力強いパートナーシップを加速させたい」と述べ、今回の訪問を「歴史的だ」と評価したトカエフ大統領も「現在の困難な地政学的状況では特に重要な意味を持つ」と述べました。

フランスとしては、ウランなどの資源大国のカザフスタンと連携を深めるとともに、ウクライナ侵攻を受けて中央アジアでのロシアの影響力が低下していると指摘される中、この地域での存在感を示すねらいもあるとみられます。

また、カザフスタンとしても、欧米側によるロシアへの制裁の自国への影響を最小限に抑えながらフランスとの関係を強化して経済の多角化を進めたいねらいもあるとみられ、ウクライナ侵攻で変化する国際情勢を受けて双方の思惑が一致した形です。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「カザフスタンはロシアの同盟国だ」としてカザフスタンとの関係に影響はないと強調しました。