特殊詐欺の容疑者13人写真を一斉公開 情報提供呼びかけ 警察庁

特殊詐欺の容疑者のいち早い検挙につなげようと、警察庁は11月1日、容疑者13人の写真を一斉に公開し、情報の提供などを呼びかけています。

写真が公開されたのは、大阪、神奈川、埼玉、奈良、千葉、山口、福岡の7府県の警察が、それぞれ捜査している特殊詐欺事件の容疑者、合わせて13人です。

13人のうち4人が指名手配され、残る9人の名前は公表されていません。

このうち、ともに大阪府警が指名手配し、特殊詐欺グループの指示役とみられる小池浩容疑者(53)と、現金の回収役とみられる田中輝臣容疑者(35)は去年8月、銀行協会の職員をかたって大阪 港区の被害者に詐欺の電話をかけ、受け取ったキャッシュカードで現金50万円を引き出した疑いが持たれています。

ほかの11人はいずれも現金などの受け取り役や引き出し役、回収役とみられています。

警察庁はおととしから、特殊詐欺の容疑者の写真の一斉公開を行っていますが、これまでには、写真が公開されたことを知った容疑者が、出頭してきたケースもありました。

警察庁は、公開された容疑者の写真や、事件の詳しい内容をホームページに掲載していて、広く情報を募ることでいち早い検挙につなげたいとしています。

警察庁によりますと、ことしは9月末までに特殊詐欺の被害が全国で1万4024件発生し、被害金額はおよそ302億円と件数、被害額ともに去年の同じ時期を上回り、依然深刻な状況が続いています。