ヤマト運輸の契約終了 個人事業主支援の組合 救済申し立て

宅配大手のヤマト運輸が配達を担当するおよそ2万5000人の個人事業主との契約終了を決めたことについて、労働組合が会社側に撤回を求める団体交渉が拒否されたことを受け、東京の労働委員会に交渉に応じるよう救済の申し立てを行いました。

ヤマト運輸はダイレクトメールなどの配達業務を日本郵便に任せることに伴い、来年1月末に配達にあたる個人事業主およそ2万5000人との委託契約を終了するとしています。

個人事業主を支援する労働組合は31日、厚生労働省で記者会見を開き、会社側に対して契約終了の撤回を求めたところ、個人事業主は法律上の労働者にあたらないとして団体交渉を拒否されたことを明らかにしました。

これに対し組合側は、個人事業主もユニフォームの着用が義務づけられていることや、会社の携帯電話で配達時間がすべて管理されるなどしていて、法律上の労働者にあたるとして、31日、東京の労働委員会に対して団体交渉に応じるよう救済の申し立てを行ったということです。

一方で、同じように契約終了を伝えられていた荷物の仕分けを行うパート従業員については、労働組合によりますと、会社側はすでに団体交渉に応じているということです。

労働組合の高橋英晴執行委員長は「個人事業主も一緒のチームとして働いているのにもかかわらず、会社側と会話すらできていないことに憤りを感じる」と話していました。

ヤマト運輸は「申し入れについては詳細を確認していないので、コメントを差し控えさせていただきます」としています。