池袋暴走事故 遺族の名前あげ“殺害予告”の電話 警視庁に

4年前に東京 池袋で起きた暴走事故で妻と娘を亡くした遺族の名前をあげて、「年のいった高齢ドライバーに金を払わせるのはおかしい」などと、殺害を予告するような内容の匿名の電話が、警視庁にかかっていたことが分かりました。
この事故をめぐっては、事故を起こした高齢ドライバーとその保険会社に、先週、東京地方裁判所が賠償を命じていました。

2019年4月、東京 池袋で当時87歳のドライバーが運転する車が暴走し、松永真菜さん(31)と娘の莉子ちゃん(3)が死亡したほか、9人が重軽傷を負いました。

この事故について、真菜さんの夫の松永拓也さんなど遺族9人が起こしていた裁判で、東京地方裁判所は今月27日、事故を起こしたドライバーとその保険会社に対し、合わせて1億4600万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。

警視庁などによりますと、判決の28日、警視庁本部に男性の声で「自分は暴力団関係者だ。年のいった高齢ドライバーに金を払わせるのはおかしい。近いうちに松永を殺す」などという匿名の電話がかかってきたということです。

判決が確定した場合、賠償金は保険会社が支払うことになり、松永さんは「正確な情報を知ってほしい」としています。

そのうえで「臆測によるひぼう中傷など“二次被害”で苦しむ遺族や被害者が多いことも理解してもらいたい」と話しています。