日本ハム 上沢直之投手 大リーグ球団への移籍目指すことを表明

プロ野球、日本ハムの上沢直之投手が28日、記者会見を開いて、大リーグ球団への移籍を目指すことを表明しました。

日本ハムのエースの上沢投手は去年の契約更改で、大リーグ挑戦の意向を球団に伝えて、その内容を会見で明らかにしていました。

上沢投手は海外を含むFA=フリーエージェントの権利を持っていないため、大リーグ球団に移籍するには日本ハムがポスティングシステムを使う必要がありますが、日本ハムは移籍を容認しました。

これを受けて上沢投手は28日、エスコンフィールド北海道で記者会見を開き、大リーグ挑戦を決めた経緯については、「2018年に日米野球に出場して、メジャーでプレーする選手を見たことがきっかけだった。個人の夢を応援してくれる球団に感謝したい」と話しました。

そのうえで、上沢投手は「世界中の選手が集まる場所で野球ができるのを楽しみにしている。メジャーのチームで持ち味を出して、勝利に貢献したい」と意気込みを示しました。

上沢投手はプロ12年目の29歳。

日本ハムにはドラフト6位で入団し、力のある速球と多彩な変化球を武器に2018年と2021年にはふた桁勝利を上げました。

今シーズンは24試合に先発して、自身最多となる170イニングを投げて、投手陣の柱となり、成績は9勝9敗、防御率2.96をマークしました。

アメリカでの評価は “先発とリリーフの両方で需要ある”

上沢投手はアメリカでどのように評価されているのか。大リーグ機構などが運営する放送局「MLBネットワーク」の記者で、WBC=ワールド・ベースボール・クラシックの取材経験も豊富なジョン・モロシ記者に聞きました。

日本選手に詳しいモロシ記者は「上沢投手は大リーグでは、どちらかというとローテーションの後ろの先発投手であり、潜在的にはロングリリーフの投手だと思う」と話し、先発とリリーフの両方で需要があると予想しました。

その上で、「先発として相手打線を2打席目、3打席目まで抑えられる能力はあると思うが、最初からそれができるかはわからない。今のところは非常に優れたリリーフ投手だと言えるが、やがて先発もできることを証明するだろう」と話していました。