“今後数日間に多くの人質解放か” イスラエルメディア伝える

パレスチナのガザ地区をめぐる情勢が緊迫する中、イスラエルのメディアは今後、数日間のうちに多くの人質の解放が行われる可能性があると報じました。
ネタニヤフ首相は演説で「人質を家に帰すためにできる限りのことをする」と述べ人質の解放交渉が地上侵攻のタイミングにどのような影響を与えるかが焦点です。

イスラム組織ハマスが実効支配するガザ地区ではイスラエルによる空爆が続き、これまでにガザ地区で6546人、イスラエル側で少なくとも1400人が死亡し、今もおよそ220人が人質となっています。

こうした人質についてイスラエルの有力メディア「ハーレツ」は25日、イスラエルなどの関係者の話として「多くの人質の解放が数日以内に実現するかもしれない」とした上で、交渉次第で、2日以内か、それよりも早く解放される可能性についても触れています。

イスラエルのネタニヤフ首相も25日夜に行った演説で「人質を家に帰すためにできる限りのことをする」と述べ人質の解放に向けて全力を尽くす考えを強調しました。

ハマスが拘束している人質についてイスラエル政府は25日、これまでにわかっている国籍の内訳を明らかにし、およそ220人の人質のうち、135人が外国国籍を持っているとしています。

すべてあわせると25の国籍でこのうち最も多いのがタイ国籍で54人、続いて、アルゼンチン国籍が15人、ドイツとアメリカ国籍がそれぞれ12人となっています。

この中には2重国籍者も含まれているとみられています。

一方、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは25日、アメリカ政府がイスラエルに地上侵攻を遅らせるよう要望しているとした上で、その理由について▼中東に展開するアメリカ軍を守るための防空ミサイルシステムの配備や▼人質解放に向けた交渉に時間が必要なためなどと報じていて、人質の解放交渉が地上侵攻のタイミングにどのような影響を与えるかが焦点となっています。