長期金利 0.865%に上昇 約10年ぶりの水準

25日の債券市場では日本国債を売る動きが強まり、長期金利は0.865%をつけて、2013年7月以来、およそ10年ぶりの水準まで上昇しました。

国債は売られると価格が下がって、金利が上昇するという関係にあります。

25日の債券市場では日本国債を売る動きが強まり、長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りが午前9時すぎに0.865%まで上昇しました。

2013年7月以来、10年3か月ぶりの水準です。

アメリカでは金融引き締めが長期化するという見方から、長期金利の指標となる10年ものの国債の利回りは5%近い水準になっていて、このところ高い水準が続いています。

これを受けて、日本でも長期金利の上昇圧力が高まっています。

市場関係者は「日銀が長期金利の事実上の上限としている1%が近づき、政策修正のタイミングが近いのではないかという観測が出ていることも国債を売る動きにつながっている。来週開く金融政策決定会合で、日銀が長期金利の上昇についてどのような姿勢を示すのかに市場は注目している」と話しています。

森屋官房副長官 “金利動向や国民生活への影響を注視”

森屋官房副長官は、記者会見で「一般論として長期金利の上昇は、さまざまな経路を通じて経済財政に影響を及ぼすことが考えられる。金利動向や国民生活に与える影響については、これからもしっかりと注視していく必要がある」と述べました。