富山 ことしは平野部でクマ出没が急増 周辺で警戒続く

今月、富山市でクマに襲われたとみられる高齢の女性が死亡した現場付近では23日も男性がクマに襲われ、大人のクマ1頭が駆除されました。ことしは平野部での出没が急増していることから周辺では警戒が続いています。

富山県によりますと今月17日富山市江本の住宅の敷地内で、クマに襲われて79歳の女性が死亡し、23日午後には、そこからおよそ2.5キロ離れた富山市安養寺でも72歳の男性がクマに襲われて大けがをしました。

男性を襲ったクマはその場で駆除されましたが、周辺では24日も警戒が続いていて、23日の現場から東に4キロメートルほど離れた月岡地区では、市が防災無線や広報車を使って住民に不要不急の外出を控えることや厳重に戸締まりをするように呼びかけていました。

また、月岡小学校では、保護者が子どもを車で送り届ける姿が見られました。

この小学校の近くでも先週、クマが目撃されたということで、学校では、運動場での体育の授業をとりやめているほか、休み時間も児童たちに校舎から出ないよう呼びかける対策をとっているということです。

児童を送りに来た70代の祖母は「家の隣の柿の木にクマの爪痕があったので朝は周囲をよく確認しています。クマに襲われると怖いのでできるだけ送迎したいです」と話していました。

また、別の児童を送りに来た60代の祖父は「子どもたちにはクマに遭遇した時の対応のしかたを家で練習させています。子どもたちが心配です」と話していました。