ウクライナ軍 南部ドニプロ川東岸地域で大規模な作戦を展開か

ウクライナ軍はロシア側が占領を続ける南部のドニプロ川の東岸地域で大規模な作戦を展開しているとみられ、集落に部隊を前進させたという分析も出ていて、今後の反転攻勢の足がかりに出来るかが焦点となります。

ウクライナ軍はこのところ、南部ヘルソン州を流れるドニプロ川で作戦を展開し、川を渡ってロシア側が占領を続ける東岸地域で反転攻勢を続けているとみられています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は20日、ウクライナ軍が東岸で大規模な作戦を続け、集落に部隊を前進させたという分析を示しました。

また、イギリスの公共放送BBCは21日、ドニプロ川の東岸で戦うウクライナ軍の兵士の話として、「集落を確保できれば、そこを拠点にロシア軍の部隊や補給路を分断するためのさらなる大規模な作戦を展開できるようになる」とする見方を伝えていて、今後の反転攻勢の足がかりに出来るかが焦点となります。

一方、ウクライナ各地では21日にかけて、ロシア軍のミサイルなどによる攻撃があり、住宅や教育施設などに被害が相次ぎました。

今回の攻撃についてウクライナ軍の報道官は21日、地元メディアに対し、ミサイルと航空機から投下する誘導式の爆弾、そして無人機を同時に使う新たな戦術が用いられたと指摘しました。

その上で、「ウクライナの防空システムに対応させず、攻撃の成果を最大化することが目的だった」として警戒感を示しています。