イスラエル ガザ地区への水や食料の搬入 条件付きで認める考え

イスラエル政府はネタニヤフ首相とアメリカのバイデン大統領との会談を受けて、ガザ地区への水や食料の搬入を条件付きで認める考えを示しました。イスラエル軍による空爆が続き、人道状況が悪化する中、支援物資が滞りなく住民のもとに届けられるかが焦点です。

今月7日以降の一連の衝突でイスラエル側では少なくとも1400人が死亡した一方、ガザ地区では少なくとも3400人が死亡し双方の死者は4800人を超えています。

ガザ地区では18日もイスラエル軍による激しい空爆が続き、さらにガザ地区の保健当局は、地区内で子ども600人を含む1300人ががれきに閉じ込められて行方不明になっているとしています。

また、ガザ地区北部の病院で17日に起きた爆発についてガザ地区の保健当局はこれまでに471人の死亡が確認されたとしています。

これについてハマス側はイスラエル軍の攻撃による被害だと主張していますが、イスラエル側はガザ地区にいるハマスとは別の武装組織が発射したロケット弾が落下したものだと主張し、互いを非難し合っています。

イスラエル政府は18日、ネタニヤフ首相とアメリカのバイデン大統領との会談を受けて、ガザ地区に隣国エジプトから人道支援物資が入ることを条件付きで認めるとする声明を発表しました。

声明では「ガザ地区南部にいる民間人のために、食料と水、それに医薬品に限りエジプトから運び込むことを妨害しない」としたうえで、ハマスの手に物資が渡ることは阻止するとしています。

また、バイデン大統領は帰国途中の機内で記者団に対し、エジプトのシシ大統領が電話会談の中で、ガザ地区との境界にある検問所から人道支援のためにトラック20台を通過させることで合意したと明らかにしました。

ガザ地区ではイスラエル軍による空爆が続き、これまでにおよそ100万人の住民が家を追われていて、人道状況が悪化しています。

イスラエルとエジプトが合意したとされるなか、エジプトからガザ地区への物資の搬入が滞りなく進み、住民のもとに届けられるかが焦点です。