ロシア軍 ウクライナ東部で「ことし最重要作戦」か 英国防省

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は東部ドネツク州のアウディーイウカへの攻勢を強めていて、イギリス国防省は「ことし1月以降で最も重要な攻撃作戦になっているとみられる」と指摘し、ロシア軍が大規模な作戦に乗り出しているという見方を示しました。

ロシア軍はウクライナ東部ドネツク州のアウディーイウカへの攻勢を強めていて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は16日、「ロシア軍は作戦を強化するため、新たに旅団を派遣した可能性が高い」と指摘しました。

また、イギリス国防省も17日、「アウディーイウカはロシア軍によるドネツク州の掌握を阻止するための主要な街となってきた。ロシア軍はここを包囲しようとし、ことし1月以降で最も重要な攻撃作戦になっているとみられる」と指摘し、大規模な作戦に乗り出しているという見方を示しました。

一方、ウクライナ側は守りを固めロシア軍の侵攻を食い止めていて、ロシア側に大きな損失が出ているとも分析しています。

こうした中、ロシア国防省は17日、ショイグ国防相が弾薬などの製造の増強に向けた会議を開き、「武器を補充することが特に重要だ」と強調したと発表しました。

また、ロシアのシルアノフ財務相は16日、議会で、「現在、ほとんどの無人機は中国から来ているものだ」と明らかにしたうえで、ロシア国産の無人機の割合を2025年までに4割まで引き上げる考えを示しました。

ロシアはウクライナ侵攻でもイラン製の無人機を使ってインフラ施設などへの攻撃を繰り返していますが、プーチン政権としては外国の輸入に依存せず無人機の国産化を進めていくねらいとみられます。