米 イスラム教徒母子襲われ男児死亡 大家の男ヘイトクライムか

アメリカ、中西部イリノイ州で14日、イスラム教徒の母子が襲われ6歳の男の子が死亡しました。捜査当局はイスラエルとイスラム組織ハマスの対立が関連しているとみて、71歳の大家の男を殺人やヘイトクライムなどの疑いで訴追しました。

イリノイ州シカゴの郊外・ウィル郡の保安官事務所によりますと、14日、イスラム教徒の32歳の女性から住宅で大家の男に襲われたと通報があったということです。

警察や保安官らが現場に駆けつけたところ、寝室で32歳の女性と6歳の息子が発見され、このうち男の子は全身を26回刺され、病院に搬送されましたが死亡が確認されました。

また女性も12回以上刺されていて重傷だということです。

捜査当局は現場近くにいた大家で71歳の男を第一級殺人やヘイトクライムなどの疑いで訴追しました。

イスラム教の全米規模の組織「アメリカ・イスラム関係評議会」によりますと、亡くなった男の子はパレスチナ系アメリカ人だということです。

母親が搬送先の病院から男の子の父親に伝えた話として、訴追された男は「お前たちイスラム教徒は死ななくてはならない」と叫んだとしています。

捜査当局は、イスラエルとイスラム組織ハマスの対立が関連しているとみています。

バイデン大統領は「アメリカではヘイト行為は許されない。アメリカは団結し、イスラム教徒への恐怖やあらゆる偏見と憎悪を拒絶しなければならない」とSNSに投稿しています。