今月末で閉場の国立演芸場 最後の寄席の公演が始まる 東京

老朽化により建て替えとなる東京の国立劇場とともに今月末で閉場となる国立演芸場で14日から最後の寄席の公演が始まりました。

東京 千代田区にある国立演芸場は、1979年に落語や講談など大衆芸能向けの劇場として国立劇場と同じ敷地内に建てられたもので、老朽化により建て替えとなる国立劇場ととともに今月末で閉場となります。

14日は、今の建物では最後となる寄席の公演が初日を迎え、300席ある客席は満員御礼となりました。

44年前の開場記念の際と同じ「日本の寄席芸」と銘打たれた公演には日本を代表する東西の落語家や講談師などがそろって出演します。

このうち、演芸場と同じ44歳だという落語家の三遊亭萬橘さんは国立演芸場の思い出を語ったあと、落語の「時そば」を披露し、珠玉の芸で客席を盛り上げていました。

国立演芸場の最後の寄席は14日から10日間にわたり行われます。

30年以上、演芸場に通ったという50代の男性は、「演芸場は落ち着いた雰囲気が好きだったので閉場するのはとても残念です。最後の公演を十分に楽しみたいです」と話していました。

国立演芸場を含めた国立劇場は再整備の計画が進められていて、再び開場するのは、2029年以降になる見通しだということで、閉場している間は別の会場で公演を行うということです。