「日韓共同宣言」発表から25年 ソウルで記念大会

日本と韓国が未来志向の関係を築くことをうたった日韓共同宣言の発表から25年になるのを記念する大会がソウルで開かれ、出席者からは、日韓関係の改善を機に、共同宣言の精神をさらに高めていく取り組みが必要だという意見が出されました。

日韓共同宣言は、1998年に、当時の小渕総理大臣とキム・デジュン(金大中)大統領が未来志向の日韓関係を築くことなどをうたったもので、発表から今月8日で25年となりました。

13日夜、ソウルで記念大会が開かれ、パク・チン(朴振)外相や両国の国会議員など、200人余りが出席しました。

この中で、日韓親善協会の会長を務める河村元官房長官は「今、新たな日韓関係が築かれつつある。共同宣言の原点に立ち返り、それを高めるための努力をすべきだ」と述べたほか、韓国側の親善協会の会長で、元駐日大使のユ・フンス(柳興洙)氏は「私たちは両国交流をさらに活性化し、拡大しなければならない」と強調しました。

日韓共同宣言をめぐり、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は宣言を発展的に継承したいという意向を示し、ユン・ドンミン(尹徳敏)駐日大使が先月、「関係が改善する中、両国の未来に向けた新たな宣言が必要ではないか」と述べるなど、終戦から80年の節目を再来年に控える中で、宣言をさらに発展させていく必要性に言及する声も出ています。