犯罪被害にあった子どもらへの支援 関係機関が意見交換

犯罪の被害にあった子どもやその家族への支援をテーマにしたフォーラムが東京 千代田区で開かれ、関係機関の連携などについて意見が交わされました。

このフォーラムは、犯罪被害者や遺族を支援する民間団体「全国被害者支援ネットワーク」が毎年行っていて、28回目のことしは「被害にあった児童・生徒をどう支援するか」をテーマに意見が交わされました。

フォーラムでは、19年前、広島県廿日市市で当時17歳だった高校生の娘を殺害された北口忠さん(66)が講演しました。

北口さんは、「事件後、マスコミが取材にきて、できればそっとしておいてほしいという思いもあったが、当時は事件が未解決だったので一番怖かったのは風化だった」と述べたうえで「皆さんの力が大きければ大きいほど解決が早くなると思うので、自分の住む地域の未解決事件について話し合ってほしい」と呼びかけていました。

フォーラムではこのほか、小学生が性犯罪にあったという架空の事例をもとに専門家などが必要な支援について議論し「親などの前では被害について話したがらないケースが多いので外部の相談窓口があることを日頃から伝えておくべきだ」といった意見や「家庭だけでなく、関係機関も連携して子どもの気持ちを丁寧にくみ取っていく必要がある」といった意見が出されていました。

全国被害者支援ネットワークの椎橋隆幸 理事長は「子どもの被害は潜在化しやすいので、家庭のほか、学校などさまざまな機関を巻き込んで対応していくことが重要だ」と話していました。