八大タイトル独占 藤井八冠に総理大臣顕彰の授与決定 政府

政府は将棋界で史上初の八大タイトル独占を達成した藤井聡太さん(21)に対し、「偉業を成し遂げ、多くの国民に夢や希望を与えた」として、功績をたたえる総理大臣顕彰を贈ることを決めました。

藤井聡太さんは11日将棋の八大タイトルの1つ「王座戦」を制し、将棋界で史上初の八大タイトル独占を達成しました。

松野官房長官は13日の記者会見で、藤井さんの功績をたたえ、総理大臣顕彰を贈ることを決めたと明らかにしました。

その上で、「たゆみない努力と精進によって将棋界初の八冠制覇の偉業を成し遂げ、多くの国民に夢や希望を与えるとともに、伝統的な文化である将棋の普及や振興を通じ、わが国の文化の向上や発展に貢献された」と述べました。

総理大臣顕彰は学術や文化、スポーツなど、さまざまな分野で偉業を達成した人や団体に授与されるもので、最近ではことし4月に、半世紀以上にわたって日本文化の精神を世界に広める取り組みを続けた、茶道・裏千家の前の家元の千玄室さんに贈られています。

将棋界では平成8年に授与された羽生善治さん(53)に続いて2人目です。

藤井さんへの顕彰式は来月中旬に行われます。

藤井八冠「大変光栄なこと」

27年前に、当時の七大タイトル独占を達成した羽生善治さんに続いて、将棋界では2人目となる内閣総理大臣顕彰の受賞について、藤井聡太八冠は「内閣総理大臣顕彰の受賞を大変光栄なことと感じています。今後より一層精進し、将棋の魅力を多くの方に伝えられるよう活動していきたいと思います」とコメントしています。

羽生善治さん「将棋界にとっても大きな名誉」

また、現在、日本将棋連盟の会長をつとめる羽生善治さんは「内閣総理大臣顕彰受賞、誠におめでとうございます。多くの人々に希望と活力を与えた藤井竜王・名人の活躍は受賞にふさわしいと思います。また、将棋界にとりましても大きな名誉であり、誇りでもあります。今後のますますの御活躍を期待しています」とコメントしています。