9月企業物価指数 前年同月比2%上昇 伸び率9か月連続で縮小

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す企業物価指数は、先月の速報値が前の年の同じ月と比べて2%上昇しました。企業の価格転嫁の動きが一時よりは鈍化し、伸び率は9か月連続で縮小しています。

日銀が発表した先月の企業物価指数の速報値は、2020年の平均を100とした水準で119.3となり、前の年の同じ月と比べて2%上昇しました。

調査対象となった515品目のうち、価格が上昇したのは424品目で、飲食料品や段ボールの原料となるパルプや紙製品などで価格を転嫁する動きが続いているとしています。

一方、木材・木製品が下落したほか、前の年に価格が高騰していた電力や都市ガス、水道も下落しました。

全体の伸び率は去年12月の10.6%をピークに9か月連続で縮小していて、企業の価格転嫁の動きが一時よりは鈍化していることが伺えます。

ただ、足元では輸入物価を押し上げる円安の傾向が続いていて、物価への影響が注視されています。