米下院 共和党 議長後任候補決定も 過半数確保できるか焦点

アメリカ議会下院で多数派を占める共和党は、党内対立によって解任された議長の後任について、下院の党ナンバー・ツーのスカリス院内総務を党の候補に決めました。ただ、党内の一部の議員は今後行われる本会議での投票でスカリス氏を支持するか明言せずスカリス氏が議長選出に必要な下院の過半数の票を確保できるかが焦点です。

アメリカ議会下院では多数派を占める共和党の内部対立で今月3日に議長が史上初めて解任され、下院で審議や採決ができない異例の事態が続いています。

共和党内では後任の議長候補として▼下院の党ナンバー・ツーのスカリス院内総務と、▼トランプ前大統領に近い保守派のジョーダン下院議員が立候補し、11日、党の候補を決める投票が行われました。

その結果、スカリス氏が113票、ジョーダン氏が99票を獲得し、党内の過半数の票を集めたスカリス氏を党の議長候補とすることが決まりました。

スカリス氏はこれまで党の指導部のポストを歴任し、党内の合意形成につとめてきた経験をアピールしていました。

下院は今後、本会議を開いて議長選出のための投票を行うことになります。

仮に議員全員が投票した場合、スカリス氏は下院の過半数にあたる217票を獲得する必要があります。

ただ、これまでジョーダン氏を支持してきた党内の一部の議員は本会議でスカリス氏に投票するか明言しておらず、スカリス氏が下院の過半数の票を確保できるかが焦点です。