「インパール作戦」対戦した英元兵士が来日 慰霊式に出席 東京

第2次世界大戦中、最も過酷な戦いの一つと言われた旧日本軍による「インパール作戦」で対戦したイギリスの元兵士の男性が来日し、9日、都内で開かれた戦争犠牲者を慰霊する式典に出席しました。

インパール作戦は1944年、旧日本軍がイギリスの支配下にあったインド北東部の攻略を目指したもので、インド国内だけで3万人にのぼる日本兵が死亡しました。

この戦いで、18歳の時に徴兵されてイギリス軍の兵士としてインド北東部のコヒマなどで戦ったリチャード・デイさん(97)が日本とイギリス両国の元兵士たちの和解に取り組むイギリスの民間団体の企画で来日し、9日、東京 千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で開かれた慰霊祭に出席しました。

デイさんは納骨堂に花輪をささげて敬礼し、戦争の犠牲者を悼んだあと、日本側の参列者たちと日本とイギリスの和解を示す握手を交わしました。

デイさんは「献花をした時に同じ戦地で亡くなった若い人たちの泣き声が聞こえてくるように感じました。日本はかつて戦った相手だが、その恨みを持ち続けることは結局は自分を傷つけることになることを今回の来日を通じて伝えたい」と話していました。

デイさんは今月21日まで日本に滞在し、山形や京都などで当時を知る関係者などと面会する予定だということです。