フランス産フォアグラなど輸入停止 鳥インフルワクチン接種で

フランスであひるを対象とした鳥インフルエンザのワクチン接種が今月から始まったことを受け、農林水産省は加熱されていないフランス産のフォアグラなどの輸入を停止しました。
日本はワクチン接種国からの加熱していない家きんの肉などの輸入を認めておらず、農林水産省は輸入再開のめどは立っていないとしています。

鳥インフルエンザは世界各地に感染が広がっていて、フランスでもニワトリやあひるの農場での感染が相次ぎ、被害が深刻になっています。

農林水産省によりますと、フランスは感染拡大を防ぐため、今月から、フォアグラの生産のため飼育されているあひるを対象に、鳥インフルエンザワクチンの接種を開始したということです。

日本はワクチンを接種した鳥とウイルスに感染した鳥を見分けることが難しいことなどを理由として、ワクチン接種国からの加熱されていない家きんの肉や卵などの輸入を認めていません。

このため、農林水産省はフランス産の加熱されていない鶏肉や卵、高級食材として知られるあひるの肝臓で作るフォアグラなどの輸入を今月1日から停止しました。

農林水産省によりますと、鳥インフルエンザのニワトリなどへのワクチン接種は中国やベトナムなどでは行われていますが、G7=主要7か国やヨーロッパで実施しているのは現在はフランスだけだということです。

去年、日本に輸入された家きんの肉のうち、フランス産が全体に占める割合はわずかですが、フォアグラも含む鳥の内臓肉ではフランス産が総輸入量の30%余りに当たる63トンとなっています。

農林水産省は輸入再開のめどは立っていないとしています。