伝統の秋祭り「長崎くんち」 4年ぶりに通常開催

4年ぶりの通常開催となる長崎伝統の秋祭り「長崎くんち」が7日から始まり、長崎市の諏訪神社には華やかな出し物が奉納されました。

「長崎くんち」はおよそ390年の歴史を持つ長崎伝統の秋祭りで、「奉納踊」は国の重要無形民俗文化財に指定されています。

2020年からは新型コロナウイルスの影響などで中止が続き、ことしは4年ぶりとなる通常開催となりました。

長崎市の諏訪神社では、午前7時から、ことしの当番となった6つの踊町が順番に「傘鉾」と呼ばれる町のシンボルとともに入場して出し物を奉納しました。

最初に奉納されたのは桶屋町の「本踊」で、色鮮やかな衣装を着た子どもたちが鈴を鳴らしながら踊りを披露し、長崎の街に象がやってきて街じゅうがにぎわう様子を表現しました。

続いて船大工町が「川船」を奉納し、船頭役の男の子が川を泳ぐこいを捕らえる網打ちを演じ、根曳と呼ばれる男性たちが力強く船を回して激流に翻弄される様子を披露しました。

会場では、アンコールを意味する「ショモーヤレ」や「モッテコーイ」という掛け声が鳴り響いていました。

長崎くんちは9日まで続き、市内の各地で出し物が披露されます。

初見物の50代男性「迫力があって圧倒された」

長崎くんちを初めて見物したという宮崎県の50代の男性は、「迫力があって圧倒された。大きな山車を回す力強さや熱気がすごく伝わった」と話していました。

家族と訪れた長崎市内の40代の男性は「4年ぶりということで、会場も一体感がありすごく楽しかった。出店を回るなどして楽しもうと思う」と話していました。