クマ被害相次ぎ 秋田県知事”市街地での猟銃駆除” 国に要望へ

秋田県内でクマによる被害などが相次いでいることを受け佐竹知事は、現在は法律で禁じられている市街地での猟銃による駆除を安全が確認できる状況であれば可能にするよう、国に要望する考えを明らかにしました。

秋田県内ではことしになってクマに襲われてけがをした人が4日の時点で30人に上り過去最多を更新しているほか、4日から5日にかけては美郷町でクマ3頭が建物の中に入り込み、その後、捕獲されるなど、クマの被害が相次いでいます。

こうした事態を受けて、佐竹知事は5日の記者会見で、現在は法律で禁じられている市街地での猟銃による駆除を安全が確認できる状況であれば可能にするよう、国に要望する考えを明らかにしました。

現在の鳥獣保護法では「住居が集合している地域などでは銃による猟をしてはならない」とあり、この猟には銃による駆除も含まれています。

会見の中で佐竹知事は、万が一、事故が起きた場合や流れ弾が住宅などに当たった際の責任の所在については「難しくシビアな問題」と述べたうえで、法律による制約をどこまで緩和できるか検討を始め、11月、国に対して要望書を提出する考えを明らかにしました。