奈良市によりますと、先月19日「奈良の鹿愛護会」の専属の獣医師から、施設内の「特別柵」という場所に収容されている、人に危害を加えたり近隣の農作物を荒らしたりするなどしたシカについて「十分な餌与えられておらず衰弱していて、動物虐待だ」という通報が寄せられたということです。
これに対し「奈良の鹿愛護会」は「しっかり餌を与えていて虐待と言われるのは心外だ」と反論しています。
こうした事態を受けて、市の保健所は、事実関係を確認するため、3日から現地での調査を始めました。
施設内では、保健所の職員が動画や写真を撮影しながら、シカの健康状態や管理体制を確認していました。

奈良“シカに十分な餌与えられず衰弱”通報 市が現地調査開始
奈良公園のシカを保護している「奈良の鹿愛護会」が運営する施設で、シカに十分な餌が与えられておらず衰弱しているという通報があったことを受けて、奈良市は3日から現地調査を始めました。


奈良市保健所の稲葉好之保健衛生課長は「今後、ほかの専門家の意見も聞くなどして虐待があるのかないのか総合的に判断したい」と話していました。
保健所は、今月中にも調査結果を公表することにしています。