円相場 一時 1ドル=150円に迫るも 売り買い交錯する展開に

3日の東京外国為替市場、円相場は一時、1ドル=150円に迫る水準まで円安が進みましたが、その後は、円が買い戻されるなど売り買いが交錯する展開でした。

3日の東京外国為替市場は、アメリカの金融引き締めが長期化し、日米の金利差が拡大するとの見方から円を売ってより利回りが見込めるドルを買う動きが強まりました。

午後になって、一時、1ドル=149円90銭台まで円安が進みましたが、その後は、円を買い戻す動きが見られました。

午後5時時点の円相場は、2日と比べて3銭円安ドル高の1ドル=149円77銭~79銭でした。

一方、ユーロに対しては2日と比べて、1円32銭円高ユーロ安の1ユーロ=156円99銭~157円3銭でした。

ユーロはドルに対して、1ユーロ=1.0482から84ドルでした。

市場関係者は「政府・日銀が市場介入を行う水準として投資家の間では1ドル=150円が強く意識されていて、この水準に迫ると円を買い戻す動きが出るなど売り買いが交錯する展開だった。介入に対する市場の警戒感は一層高まっている」と話しています。

鈴木財務相 “政府としては 高い緊張感もって万全の対応とる”

1ドル=149円台後半まで円安が進んでいることついて鈴木財務大臣は、3日の閣議のあとの記者会見で「為替相場はファンダメンタルズ=経済の基礎的な要件に沿って安定的に推移することが重要だ」と述べました。

その上で、市場で1ドル=150円を超える円安水準になると、政府がドルを売って円を買う市場介入に踏み切るのではないかという警戒感が広がっていることについて、鈴木大臣は「為替の水準そのものが判断基準にはならず、あくまでもボラティリティー=変動幅の問題だ」とする一方で、「政府としては、引き続き高い緊張感をもって万全の対応をとっていく」と述べ、市場の動きをけん制しました。