全米自動車労組スト 新たに2工場に拡大へ 収束の見通したたず

大手自動車メーカー3社に対してストライキを続けている、アメリカのUAW=全米自動車労働組合は新たに2社の工場にストを拡大すると発表しました。ストは開始から2週間がたちましたが、収束の見通しはたっておらず、自動車生産などへの影響が懸念されます。

UAW=全米自動車労働組合は、アメリカの大手自動車メーカーのGM=ゼネラル・モーターズやフォード、それにクライスラーのブランドを傘下に持つヨーロッパのステランティスの3社との間で労使交渉が合意できず、9月15日に3社の組合員が初めて同時にストライキに突入しました。

ストは9月22日に拡大し、これまでに3社の工場3か所と、GMとステランティスの部品の配送施設38か所で行われてきましたが、UAWのショーン・フェイン委員長は29日、交渉が進んでいないとして、新たにフォードとGMの工場2か所にストを拡大すると発表しました。

これで、ストの対象は工場と部品の配送施設あわせて43か所となり、参加する組合員は7000人ほど増え、およそ2万5000人にのぼるということです。

一方、ステランティスとの間では、交渉に進展が見られたとしてストの拡大を見送りました。

ストは開始から2週間がたちますが、組合側は4年間で40%の賃上げなどを求めたのに対し、経営側の回答は要求を下回り、収束の見通しはたっておらず、自動車生産や経済に及ぼす影響が懸念されます。