青森県漁連 ナマコ漁 来月全面自粛へ 中国 水産物の輸入停止で

東京電力福島第一原発の処理水の放出後、中国が日本産の水産物の輸入を停止していることから、青森県漁連は県内で水揚げされるナマコの買い手がつく見通しが立たないとして、来月、漁の全面自粛を決めました。

中国で高級食材として人気のナマコは青森県内からも多く輸出され、漁は例年10月から翌年の4月にかけて行われています。

しかし、東京電力福島第一原発の処理水の放出後、中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したため、青森県漁連ではナマコ漁を行っても買い手がつく見通しが立たないとして、10月の漁を全面的に自粛することを29日に決めました。

県漁連は今後、賠償をめぐる東京電力との交渉を迅速に進めるにあたり、県内で足並みをそろえることができたとしています。

青森県漁連の二木春美会長は「残念だがこの結果になった。賠償はどういう方向で基準を設けるかなど決まってはいないが、早めに決めてもらい漁業者を納得させてほしい」と話しています。

県漁連は11月以降のナマコ漁については取り引き状況などをみながら対応を検討するとしていて、中国の輸入停止の影響が各地に広がっています。