新型コロナ感染状況 “ピークアウト可能性 今後も感染対策を”

新型コロナウイルスの全国の感染状況は、9月24日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が11.01人で、前の週の0.63倍となっています。
厚生労働省は「減少傾向が続いていてピークアウトの可能性がある。今後も感染対策を続けてほしい」としています。

厚生労働省によりますと9月24日までの1週間に全国およそ5000の医療機関から報告された新型コロナの患者数は前の週から3万2164人減って5万4346人となりました。

また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は11.01人で前の週の0.63倍となりました。

前の週から減少が続くのは3週連続で、すべての都道府県で減少しました。

都道府県別では多い順に
▽愛知県が16.61人
▽岐阜県が15.24人
▽茨城県が14.53人
▽千葉県が14.43人
▽熊本県が12.74人などとなっています。

このほか、9月24日までの1週間に新たに入院した人は全国で7685人で、前の週と比べて2288人の減少となりました。

厚生労働省は全国の流行状況について「3週連続で前の週から減少しているほか、今回はすべての都道府県で減少していてピークアウトの可能性がある。引き続き感染対策を続けてほしい」としています。

1医療機関当たりの平均患者数(都道府県別)

▽愛知県は16.61人
▽岐阜県は15.24人
▽茨城県は14.53人
▽千葉県は14.43人
▽熊本県は12.74人
▽埼玉県は12.62人
▽鹿児島県は12.58人
▽大分県は12.52人
▽長崎県は12.29人
▽静岡県は12.24人
▽岩手県は12.02人
▽石川県は11.81人
▽富山県は11.67人
▽高知県は11.66人
▽栃木県は11.63人
▽岡山県は11.58人
▽沖縄県は11.56人
▽佐賀県は11.54人
▽宮城県は11.53人
▽福島県は11.2人
▽宮崎県は11.16人
▽奈良県は11.09人
▽福岡県は10.75人
▽京都府は10.62人
▽愛媛県は10.54人
▽山口県は10.51人
▽長野県は10.39人
▽三重県は10.32人
▽北海道は10.28人
▽山梨県は10.17人
▽青森県は10.0人
▽神奈川県は9.85人
▽滋賀県は9.83人
▽兵庫県は9.77人
▽島根県は9.63人
▽広島県は9.58人
▽和歌山県は9.53人
▽新潟県は9.45人
▽群馬県は9.4人
▽鳥取県は9.31人
▽秋田県は9.02人
▽徳島県は9.0人
▽東京都は8.89人
▽大阪府は8.78人
▽福井県は8.23人
▽香川県は7.83人
▽山形県は7.3人

専門家「都市部でも明確に減少 ピーク超えたといえる」

感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、新型コロナウイルスの現在の感染状況について「感染者の数は東京都など都市部でも明確に減っていて、減少傾向が9月以降続いていることから、ピークを超えたといえる状況だ」と話していました。

そのうえで「現在、主流となっているのはオミクロン株のXBB系統となる『EG.5』で、新たな変異ウイルスが広がっている状況ではないので、減少傾向はしばらく続くと考えられる。ただ、いつまで減少が続くか注意して見る必要がある」と話していました。

そのうえで「この冬にコロナとインフルエンザの感染拡大が重なって、同時流行が起きないかが懸念される。10月からはインフルエンザワクチンの接種が始まり、コロナでは、XBB系統に対応するワクチンの接種がすでに始まっている。特に高齢者や基礎疾患があり重症化しやすい人は、いずれのワクチンも接種し、そのほかの人も希望する人は早めに接種を済ませてほしい」と話していました。