旧日本陸軍の「飛燕」は特攻作戦にも使われた戦闘機で、およそ3000機が生産されたと伝えられています。
ことし2月、東近江市の建設工事現場で戦闘機のエンジンが地中に埋まっているのが見つかり、戦争に関する遺跡を調査している地元の住民団体が地権者から引き取りました。
その後、滋賀県平和祈念館が専門家に依頼して調べたところ、構造や部品の特徴などから「飛燕」のエンジンとみられることがわかりました。
旧日本陸軍戦闘機「飛燕」エンジンか 展示始まる 滋賀 東近江
太平洋戦争で旧日本陸軍が使用した戦闘機の「飛燕」に搭載されていたとみられるエンジンの展示が、滋賀県東近江市の滋賀県平和祈念館で始まりました。
平和祈念館は、住民団体から一般公開したいという要望を受け、28日、関係者がエンジンを建物に搬入し展示スペースに設置しました。
エンジンは幅がおよそ1.5メートル、高さがおよそ1メートルあり、歯車や配管がむき出しの状態になっていて重さは500キロから600キロくらいあると推測されています。
滋賀県平和祈念館の朝倉敏夫館長は「今後、このエンジンがなぜ東近江市で見つかったのかを明らかにしたい。次の世代の子どもたちに平和を考える材料にしてもらいたい」と話していました。