生活支援で東京都が無償提供した米がフリマサイトで転売

物価の高騰で生活に困っている人たちを支援するために東京都が無償で提供した米が、フリーマーケットサイトで転売されていることが分かりました。都は「生活の安定につなげてほしいという趣旨からすると残念だ」としています。

物価の高騰で生活に困っている人たちを支援するため、都は住民税の非課税世帯などに対し、1世帯につきおよそ1万円分にあたる国産の米などの食品を無償で提供しています。

都によりますと、対象はおよそ156万世帯で、申し込んだ人にはことし3月から届けられましたが、5月以降、フリーマーケットサイトなどでこの米が転売されているのが見つかったということです。

都はサイトを運営する複数の会社に削除の依頼をしましたが、28日の時点でも出品されているサイトが確認できました。

金額は重さに応じて1000円から4000円台のものが多く見られ、中にはパッケージに印刷された「転売禁止」の文字を隠しているものもありました。

都の担当者は、「低所得世帯に主食である米を届けることで生活の安定につなげてほしいという趣旨からすると、転売されているのは残念だ」と話していました。

サイトを運営する会社はNHKの取材に対し、「出品禁止物の基準は社会情勢の変化やみなさまとの対話を踏まえて必要な場合は見直しを行っています」とコメントしています。