そごう・西武 売却中止求め裁判起こした一部株主 訴え取り下げ

大手デパートの「そごう・西武」がセブン&アイ・ホールディングスからアメリカの投資ファンドに売却されたのを受け、売却の中止を求める裁判を起こしていたセブン&アイの一部の株主は、訴えを取り下げました。

「そごう・西武」をめぐっては、親会社だったセブン&アイが今月1日、アメリカの投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」への売却を完了しました。

「そごう・西武」の現役の社員と元社員で、セブン&アイの株主となっている2人は「売却によって従業員の雇用が守れないおそれがある」として株式を売却させないように求める訴えをことし4月に起こしていましたが、売却の完了を受けて28日、東京地方裁判所で開かれた裁判で訴えを取り下げました。

一方、このうち元社員の1人は「売却価格が実際の価値を大きく下回る」として売却契約をした当時のセブン&アイの取締役に対し、1500億円余りを会社に支払うように求める裁判も起こしていて、この裁判は継続していくということです。

取締役側は、経営判断に問題はなく、売却価格は適正だなどと主張しています。