グループホーム職員が「心理的虐待」 食材費問題の会社が運営

グループホームの食事の材料費の徴収をめぐり、国や自治体の監査や調査を受けている東京の運営会社について、千葉県野田市にあるグループホームでは、職員が利用者に対して暴言を吐くように別の利用者に促すなど「心理的虐待」が行われたと自治体に認定されていたことが分かりました。

東京 港区に本社がある株式会社「恵」が運営する障害者向けのグループホームをめぐっては、食事の材料費について国の基準に反して実費よりも多く利用者から徴収していた疑いがあるとして、厚生労働省がことし6月に施設のある自治体に実態を調べるよう通知を出し、事業所などに対して各地で調査が進められているほか、厚生労働省が法律に基づく監査に乗り出していて、少なくともこれまでに愛知県と神奈川県、それに群馬県で、食材費を過大に請求していたことが各自治体の調査で明らかになっています。

この株式会社「恵」が運営する千葉県野田市のグループホームについて、ことし7月に職員による利用者への心理的虐待が行われていたことが野田市の調査でわかりました。

施設では、男性職員が利用者に対して暴言を吐くように別の利用者に促し、被害者の支援員を通じて野田市に通報があったことで発覚したということです。

野田市の調査に対して職員は虐待の事実を認めているということで、市は「職員から利用者への心理的虐待があった」と認定し、株式会社「恵」から再発防止策などをまとめた「改善計画書」を受け取ったということです。