ロシア黒海艦隊司令官 映像公開 健在強調し影響抑えるねらいか

ロシアが一方的に併合したウクライナ南部クリミアにあるロシア黒海艦隊の司令部への攻撃でウクライナ側が死亡したと主張する司令官について、ロシア側は司令官がインタビューに答えたとする新たな映像を公開しました。クリミアでロシア軍が相次いで攻撃を受ける中、司令官の健在を強調し、影響を最小限にとどめたい思惑もあるとみられます。

ウクライナ軍は南部クリミアの軍港都市セバストポリにあるロシア海軍の黒海艦隊の司令部に対する今月22日の攻撃で黒海艦隊を率いるソコロフ司令官を含む、34人が死亡したと主張しています。

これに対してロシア国営テレビなどは27日、ソコロフ氏のインタビューだとする新たな映像を公開しました。

インタビューでソコロフ氏だとされる人物は「黒海艦隊は自信をもって任務を遂行している」と述べていて司令官の健在をアピールするものとなっています。

一方、ウクライナのメディアはインタビューがいつ撮影されたのかなどが不明で疑問が残るなどと伝えています。

またウクライナ軍は26日、SNSで「死者の中には司令官も含まれていた」と主張していましたが、27日に公開されたソコロフ氏の映像についてはコメントをしていません。

ロシア側は連日ソコロフ氏が健在だと強調する動画を公開していてウクライナ軍の攻撃でクリミアの司令部や艦艇が打撃を受けているとみられる中、影響を最小限にとどめたい思惑もあるとみられます。