新潟の農家 コシヒカリなどの「3等米」 仮渡し金増額へ JA全農

この夏の記録的な暑さの影響でコメの見た目の評価が下がり農家の減収が懸念されるなか、JA全農は、新潟県の農家に前金として支払う「仮渡し金」の目安のうち、主力品種のコシヒカリなどで評価の低い「3等米」について、来月から増額する方針を決めたことが関係者への取材でわかりました。

JA全農新潟県本部は毎年、県内の農家がコメを出荷する際、各農協が前金として支払う「仮渡し金」の目安を示しています。

仮渡し金の額は非公表ですが、関係者によりますと、新潟県内でことし出荷される一般のコシヒカリの場合、▽見た目の評価が最も高い「1等米」は60キロあたり1万3900円である一方、▽評価が低い「3等米」は1万800円で、3100円の差があります。

「3等米」が多くなると農家の収入が減りますが、ことしは夏の記録的な暑さの影響で白く濁ったコメなどが多くなり、これまでの県内各地の検査で「3等米」と評価される米が増える見込みとなっています。

このためJA全農新潟県本部は県内の主力品種のコシヒカリなどの「3等米」の仮渡し金の目安を来月から増額する方針を決めたということです。

増額する金額はコシヒカリの場合は地域で異なりますが、60キロあたり800円から2400円の範囲で最終調整していて、近く正式決定するということです。

「仮渡し金」はこうした目安をもとに新潟県内の各農協が最終的に決めることになります。