藤井聡太七冠 史上初「八冠」に王手 「王座戦」第3局で勝利

将棋の八大タイトルの1つ「王座戦」五番勝負の第3局が名古屋市で行われ、挑戦者の藤井聡太七冠(21)が永瀬拓矢王座(31)に勝利して2勝目を挙げ、史上初の八大タイトル独占に王手をかけました。

「王座戦」五番勝負の第3局は27日、名古屋市のホテルで行われ、挑戦者の藤井七冠の先手で始まりました。

対局は後手の永瀬王座が先に攻撃を仕掛け、藤井七冠の陣地深くに攻め入って、形勢を有利にしました。

しかし、攻撃の合間に藤井七冠が反撃の糸口をつかむと、一気に形勢を逆転し、午後8時半すぎ、永瀬王座が81手までで投了しました。

これで「王座戦」五番勝負で2勝目をあげた藤井七冠は、唯一保持していない「王座」のタイトル獲得まであと1勝に迫り、史上初の八大タイトル独占に王手をかけました。

一方、敗れた永瀬王座は、「王座戦」5連覇と、永世称号「名誉王座」の獲得に向け、負けられない展開となりました。

「王座戦」五番勝負の第4局は、来月11日に京都市で行われます。

両棋士のコメント

勝利した藤井七冠は、対局後「結果は勝てたが、序盤から押され、かなり苦しい将棋だったので、第4局は内容をよくできるように意識して臨みたい」と話しました。
また、史上初の「八冠」にあと1勝に迫ったことについて「その点は意識せずに集中して指せればと思う」と話していました。

一方、敗れた永瀬王座は、「対応がうまくできなかったと思います。引き続き精いっぱい頑張りたいと思います」と話していました。