“ロシア軍が組織的に拷問 ウクライナ南部などで” 国連調査委

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの人権状況について、国連の調査委員会は、ロシア軍による占領が続く南部の地域などで拷問が組織的に行われていたと、報告しました。

ウクライナの人権状況を調べていた国連人権理事会の調査委員会は、25日、南部のヘルソン州やザポリージャ州に関する聞き取り調査の結果について、報告を行いました。

報告によりますと、ロシア軍による占領を受けている地域では、ウクライナ軍に情報提供したとして拘束された人たちを対象に、ロシア兵による拷問が行われていたということです。

拷問には電気ショックが用いられていたほか、中には死に至ったケースもあったということです。

またヘルソン州では、女性に対する性暴力が確認され、被害者の家族がとなりの部屋に閉じ込められ、暴力を振るわれる様子を聞かされていたケースもあったということです。

記者会見を行った調査委員会のメンバーは「ロシア側の手口は残虐で、組織的かつ広範囲にわたって確認されることから、国際法上の人道に対する罪に相当する可能性がある」と述べ、ロシア側の責任を追及していく姿勢を示しました。