インド理工系名門大学で日本企業の就職説明会 IT人材など注目

インドの理工系の名門で世界に多くの人材を輩出してきたインド工科大学で日本企業の就職説明会が開かれ、集まった多くのインド人学生が日本企業の担当者に将来のキャリアなどを熱心に質問していました。

インド工科大学は、世界に多くの人材を輩出してきた、インドでも最難関の理工系の名門大学で、IT人材などが不足している日本企業からも大きな注目が集まっています。

説明会は24日、インド工科大学の1つでインド南部にあるハイデラバード校でJETRO=日本貿易振興機構が開き、日本からは大手電機メーカーやフリマアプリを運営する会社、それにスタートアップ企業など、20社が参加しました。

インド人の学生の間でも日本の優れた技術への関心が高いということで、200人以上の学生が参加し、日本企業の担当者を取り囲むようにして採用のスケジュールや将来のキャリアなど次々に質問する様子などが見られました。

プラント設備を作っている岐阜県の中小企業は「想像以上にインド人の学生が集まってくれて、驚いた。日本では知名度がないので、エンジニアを採用するのが難しかった。世界でもトップクラスのインド工科大学の学生をぜひ採用したい」と話していました。

参加した大学生は、「技術によってよりよい社会を作ってきた日本に関心があります。給料よりも会社が持っている技術や取り組んでいるプロジェクトで就職先を選びたい」と話していました。

グーグルなどに人材輩出する『インド工科大学』

インド工科大学、通称IITは工学や科学を専門とする、インド最難関の大学として、世界的に注目されています。

インド独立後の1951年に最初のカラグプル校が開設され、現在は、インド各地に23校あります。

グーグルやIBMのトップなど世界に多くの人材を輩出していて、IT人材などが不足している日本企業からも注目が集まっています。

このうち、インド南部にあるハイデラバード校は日本のJICA=国際協力機構からも財政などの支援を受けて整備されている大学で、バイオテクノロジーや土木工学、人工知能など18の学科があり、学生数は4000人あまりとなっています。