ウクライナ“南部のロシア軍拠点で敵排除”も激しい戦闘継続か

領土奪還を目指すウクライナ軍はロシア軍の第1防衛線を突破したとする南部ザポリージャ州で、新たにロシア軍の拠点で敵を排除したと主張しました。一方で、完全には拠点を奪還していないという見方もあり、激しい戦闘が続いているものとみられます。

南部ザポリージャ州で反転攻勢を続けるウクライナ軍は24日、8月下旬に奪還したロボティネからおよそ10キロ東のベルボベで、ロシア軍を排除し陣地を固めていると主張しました。

これに先立ち、前線のウクライナ軍の指揮官は22日、CNNテレビのインタビューに対し、ベルボベで敵陣を突破したと述べ、今後さらに突破口を開くことができるだろうとしています。

一方で、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は23日に「ウクライナ軍はベルボベ近郊にあるロシア軍の防御陣地をすべて奪還したわけではない」と分析し、一部の陣地は、ロシア軍がいまだに支配している可能性が高いとしています。

ウクライナ軍はロボティネから、さらに南の交通の要衝、トクマクを目指していますが、ウクライナのメディアは、前線の部隊の報道官の話として、ロシア軍の防御が固く、進軍が1日に50メートルから100メートルのときもあると伝えていて、激しい戦闘が続いているものとみられます。