大相撲秋場所 単独トップ熱海富士 優勝なら109年ぶりの記録も

大相撲秋場所は24日が千秋楽、3敗で優勝争い単独トップの平幕 熱海富士は大関経験者の朝乃山と対戦します。熱海富士は勝てば初めての優勝が決まり、敗れれば優勝決定戦にもつれます。

秋場所を熱海富士が制した場合、初土俵から18場所目での初優勝となり、年6場所制が定着した昭和33年以降、幕下と三段目の付け出しの力士を除くと最速となります。

秋場所は14日目の23日を終えて、21歳の平幕 熱海富士が3敗で単独トップに立ち、4敗で大関 貴景勝、関脇 大栄翔、平幕の高安と北青鵬が追う展開となりました。

単独トップの熱海富士は大関経験者の平幕 朝乃山と初顔合わせの一番に臨みます。右四つを得意とする力士どうし、がっぷりと組み合う展開が予想されます。

熱海富士は今場所は前に出る相撲を貫いて白星を重ねています。24日も先に左の前まわしを取って、一気に前に圧力をかけられるか、対する朝乃山は大関経験者として勢いに乗る若手の圧力を受け止めて跳ね返せるか注目です。

4敗の力士のうち、大関 貴景勝は関脇 大栄翔と4敗どうしの対戦です。過去17勝5敗と大きく勝ち越している貴景勝はリズムよく下から突き上げる攻めを見せられるかがポイントになりそうです。大栄翔は腕を伸ばして突き放すように攻め続けたいところです。

このほか、4敗の北青鵬は大関 豊昇龍と、高安は大関 霧島と対戦します。最も早く取組がある熱海富士が勝てばその時点で初めての優勝が決まりますが、熱海富士が敗れて4敗となった場合は優勝決定戦にもつれます。

熱海富士 初優勝なら貴乃花と朝青龍抜き最速

秋場所を熱海富士が制した場合初土俵から18場所目での初優勝となり、年6場所制が定着した昭和33年以降、幕下と三段目の付け出しの力士を除くと最速となります。

ともに元横綱である貴花田、のちの貴乃花と朝青龍の24場所目を抜きます。

また、21歳0か月での初優勝は貴花田の19歳5か月、元横綱 大鵬の20歳5か月、元横綱・北の湖の20歳8か月に次いで史上4番目に速い記録となります。5番目は史上最多45回の優勝を果たした元横綱・白鵬の21歳2か月です。

新入幕から6場所目での初優勝は年6場所制が定着した昭和33年以降では元横綱 大鵬に並んで2番目に速い記録です。最も速いのは元横綱・佐田の山の3場所目です。

また、十両と幕内で2場所連続で優勝するのは大正3年の元関脇・両國以来109年ぶりです。

さらに再入幕の力士が優勝するのは令和2年初場所の徳勝龍、同じ年の7月場所の照ノ富士に続いて3人目です。

平幕の優勝は去年11月の九州場所で阿炎が優勝して以来5場所ぶりです。