大相撲秋場所14日目 平幕 熱海富士 3敗守り再び単独トップに

大相撲秋場所は14日目、3敗でトップに並んでいた平幕の熱海富士が阿炎に勝って3敗を守り、再び単独トップとなりました。3敗で並んでいた大関 貴景勝は、新大関の豊昇龍に敗れ、4敗に後退しました。

秋場所は13日目の22日、貴景勝が熱海富士との直接対決に勝って、ともに3敗のトップに並びました。

このうち熱海富士は、平幕の阿炎と対戦し、立ち合い、相手の変化でいなされましたが、土俵際で踏みとどまり、左の上手を取ると、そのまま寄り切って勝ちました。

一方の貴景勝は、結びの一番で新大関の豊昇龍と対戦し、得意の力強い突き押しは見せたものの、上手投げで敗れました。

この結果、3敗を守った熱海富士が再び単独トップに立ち、24日に勝てば初優勝が決まります。

関脇 大栄翔と平幕の高安、北青鵬の3人は、いずれも勝って、貴景勝とともに4人が4敗で続くことになりました。

中入り後の勝敗

▽千代翔馬に妙義龍は、妙義龍が「はたき込み」

▽輝に宝富士は、宝富士が「寄り切り」

▽北青鵬に剣翔は、北青鵬が「寄り切り」で4敗を守りました。

▽大翔鵬に翠富士は、翠富士が「肩透かし」で勝ちました。

▽碧山に琴恵光は、碧山が「小手投げ」
琴恵光は負け越しです。

▽平戸海に錦富士は、平戸海が「突き落とし」

▽竜電に琴勝峰は、竜電が「寄り切り」で勝ちました。

▽湘南乃海に遠藤は、湘南乃海が物言いがついた一番を「上手投げ」で制しました。

▽佐田の海に隆の勝は、佐田の海が「上手投げ」

▽玉鷲に王鵬は、王鵬が「肩透かし」で勝ちました。

▽熱海富士に阿炎は、熱海富士が「寄り切り」で3敗を守りました。

▽朝乃山に正代は、正代が「寄り切り」。

▽宇良に北勝富士は、宇良が「押し出し」で勝ち越しました。

▽明生に豪ノ山は、豪ノ山が「押し出し」で勝ち越しました。
明生は負け越しです。

▽御嶽海に錦木は、御嶽海が「はたき込み」

▽翔猿に高安は、高安が「送り出し」で4敗を守りました。

▽金峰山に琴ノ若は、琴ノ若が「上手投げ」で勝ち越しました。

▽若元春に阿武咲は、若元春が「寄り切り」

▽大栄翔に大関 霧島は、大栄翔が「小手投げ」で4敗を守りました。

▽大関 貴景勝に新大関 豊昇龍は、豊昇龍が「上手投げ」で勝ちました。
貴景勝は4敗に後退です。

単独トップ 熱海富士の千秋楽の相手は朝乃山

大相撲秋場所の千秋楽の取組が発表され、3敗で単独トップに立つ21歳の熱海富士は大関経験者でここまで8勝6敗の朝乃山との一番が組まれました。

星の差1つで追う4敗の力士4人では大関 貴景勝と関脇 大栄翔が直接対決します。

また、平幕の21歳、北青鵬はここまで7勝7敗の新大関、豊昇龍との一番です。

そして、大関経験者の高安は結びの一番でここまで8勝6敗の大関 霧島と対戦します。

熱海富士が勝てばこの時点で初優勝が決まり、敗れれば11勝4敗で並ぶ力士での優勝決定戦に持ち込まれます。

千秋楽の取組について、14日目に幕内後半の審判長を務めた元大関 魁皇の浅香山親方は「熱海富士は三役と当たっているし、三役と当たっていないままの北青鵬もいる。上位との対戦を同じようにしていかないと。誰かだけ特別多いというわけにはいかない」と狙いを説明しました。

力士 談話まとめ

平幕の阿炎に勝って唯一3敗を守り、再び単独トップとなった熱海富士は「落ち着いていけたと思う。ちょっとうれしい。あと一番なので、いい感じで終わりたい」と笑顔で話していました。

結びの一番で新大関 豊昇龍に敗れ、4敗に後退した大関 貴景勝は「きょうも集中してやっただけだ。土俵の上でできなかったらそれだけ。弱いってことなので、強くなるしかない。あす、また集中してやるだけだ」と冷静に話していました。

大関 霧島に勝って8連勝とし、4敗を守った大栄翔は「気持ちの面でも内容もよくなってきて、乗ってきている。最後1番なので集中してやりたい。頑張りたい」と話していました。

同じく8連勝で4敗をキープした北青鵬は「いい感じで乗れていると思う。ここまできたら多少意識することもあるが、誰が相手でも最後までやりきるだけ」と冷静に話していました。

小結の翔猿に勝って4敗を守った高安は「よく見て相撲を取った。手を休めなかったのがよかった。あれが全力、持てる力を使い切った」と振り返りました。

1敗差で追いかける優勝争いについては「もうないでしょう。あしたの千秋楽はいい相撲をとりたい。それだけだ」と淡々と話していました。