レスリング 文田健一郎 パリ五輪代表内定確実に

セルビアで開催されているレスリングの世界選手権は22日、男子グレコローマンスタイル60キロ級の準決勝が行われ、東京オリンピック銀メダリストの文田健一郎選手がアルメニアの選手に勝って3位以内が決まり、来年のパリオリンピックの代表内定を確実にしました。

レスリングの世界選手権はセルビアのベオグラードで行われていて、今大会で5位以内に入った選手の国や地域にはパリオリンピックの出場枠が与えられ、日本選手は3位以内に入ればパリ大会の代表に内定します。

オリンピックで行われる階級のうち22日に行われた男子グレコローマンスタイル60キロ級では東京オリンピックで銀メダルを獲得した文田選手が準決勝でアルメニアの選手と対戦しました。

文田選手は寝技の状態から相手を回転させてポイントを重ね前半を5対0で終えました。

後半は相手の攻撃に落ち着いて対応してリードを守りきり、5対1で勝って決勝進出を決めました。

この結果、文田選手は3位以内が確定し、来年のパリオリンピックの代表内定を確実にしました。

文田健一郎選手とは

男子グレコローマンスタイル60キロ級の文田健一郎選手は、山梨県韮崎市出身の27歳。

背中など体の柔らかさから「猫レスラー」とも呼ばれていて豪快な投げ技を得意としています。

中でも背中を大きく反らして投げる「そり投げ」は世界の強豪からも警戒されている大技です。

父親が監督を務める高校のレスリング部で持ち味の投げ技を磨いて強豪の日本体育大学に進み、2017年の世界選手権では、グレコローマンスタイルの日本選手として34年ぶりの金メダルを獲得して注目されるようになりました。

オリンピック初出場となった東京大会は銀メダルで、「オリンピックの借りはオリンピックでしか返せない」とパリ大会での金メダル獲得を目標に掲げ、ことし7月に行われた世界選手権の代表決定戦は左太もものけがを抱えて臨みながら制しました。