日米豪印クアッド外相会合“一方的な現状変更の試み強く反対”

上川外務大臣は訪問先のニューヨークで、日米豪印4か国の枠組み、クアッドの外相会合に出席し、海洋進出を強める中国を念頭に、力による一方的な現状変更の試みに強く反対していくことを確認しました。

日本時間の22日夜開かれたクアッドの外相会合には、上川外務大臣のほか、アメリカのブリンケン国務長官、オーストラリアのウォン外相、インドのジャイシャンカル外相が出席し、共同文書を取りまとめました。

この中では、海洋進出を強める中国を念頭に、力による一方的な現状変更の試みに強く反対し、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて協力していくとしています。

また北朝鮮の完全な非核化に向け、すべての国連加盟国に対し、北朝鮮と武器の取り引きを禁止するよう求めているほか、次回の外相会合を来年、日本で開催することを決めました。

このあと上川大臣はインドのジャイシャンカル外相と個別に会談し「戦略的なパートナーシップをさらに発展させたい」と述べ、日本の新幹線技術を導入する高速鉄道事業の計画を着実に進展させていくことで一致しました。

会談の後、上川大臣は初めてとなった今回の外国訪問について記者団に対し「5日間で16人の首脳や外相らと会談し、外交の基本である個人的な関係を構築できたという手応えがある。大局を見据えた外交を展開していきたい」と述べました。