ナゴルノカラバフで安保理緊急会合 外相どうしが激しく非難

アゼルバイジャン軍が隣国アルメニアとの係争地、ナゴルノカラバフで軍事行動を実行したことをめぐり国連の安全保障理事会は緊急会合を開きました。各国は、対話を通じた平和的な解決を求めましたが、アゼルバイジャンとアルメニアは、外相どうしが激しく非難しあいました。

アゼルバイジャン軍は9月19日、隣国アルメニアとの係争地、ナゴルノカラバフで「対テロ作戦」だとする軍事行動に踏み切り、アルメニア側は翌日の20日、現地での完全な武装解除などを受け入れて停戦に合意し、事実上、敗北した形となりました。

これについて国連安保理では21日、対応を協議する緊急会合が開かれ、各国からは対話を通じた平和的な解決を求める意見が相次ぎました。

会合ではアルメニアのミルゾヤン外相が「国連総会で世界が平和を模索しているときに、アゼルバイジャンは挑発的で計画的な攻撃を行った」と述べ、市民や民間施設が攻撃の対象とされたと主張してアゼルバイジャンを強く非難しました。

これに対して、アゼルバイジャンのバイラモフ外相は「アルメニアは国際社会を誤解させるために安保理を悪用しようとしている」と述べ、現地の写真を掲げながら軍事行動は軍事施設を対象にしたもので、国際法を順守していると反論しました。

アルメニアと同盟関係にあるロシアの国連次席大使は、ロシアが戦闘の停止に役割を果たしたと強調しました。