富士通 本社機能を川崎工場などに移転へ リモートワーク普及で

リモートワークの普及で、東京都心に置く本社ビルを見直す動きが明らかになりました。富士通は、本社を置く東京 港区の大型ビルから退去し、神奈川県の川崎工場などに本社機能を移すことを正式に発表しました。

富士通は、20年前の2003年に、東京 丸の内にあった本社の管理部門と分散していた営業機能を1か所に集約し、東京 港区にある大型ビル、汐留シティセンターに本社を置いてきました。

発表によりますと、会社は来年9月末までにこの大型ビルから退去し、
▽本社の管理部門を神奈川県川崎市にある「川崎工場」に移すほか、
▽営業部門を川崎市内のオフィスビルに、
▽システム開発部門を東京 大田区のオフィスビルにそれぞれ分散化させます。

本社から離れた外部オフィスを全国に増やすなどしてリモートワークが普及した結果、社員の出社率が2割程度に下がり、柔軟な働き方に対応するためとしています。

また、都心に本社を置くための賃貸料を削減できる利点もあるものとみられます。

リモートワークは多くの企業で広がり、横浜ゴムがことし、東京 港区から神奈川県平塚市に本社機能を移転しましたが、大企業で都心の本社をなくす例は少なく、本社ビルのあり方を見直す動きとして注目されそうです。