ウクライナ 国防教育で「無人機操縦方法」生徒20万人が履修へ

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの政府は、日本の高校生にあたる生徒たちを対象に国防教育の一環として無人機の操縦方法などを学ぶ授業を行うことを決め、まずは、およそ20万人の生徒の履修を目指すことになりました。

ウクライナ政府は、主に15歳から16歳の生徒を対象に銃の扱い方や救命措置などを教える国防教育を行っていますが、新たに男子生徒を対象に無人機の操縦方法などを学ぶ授業を行うことを決めました。

そのねらいについて、スタシュキブ副教育科学相は21日、NHKのインタビューに対し「ロシアがウクライナに対して行っている戦争で、無人機は重要な役割を果たしている。だからこそ無人機を学ぶことが重要だ」と強調しました。

当初は、新学年が始まる今月から授業を始める計画でしたが、授業で使う無人機や専門的な知識を持った教師が不足しているとして近く、教師を対象にした講習を行うなどして、本格的に開始したいとしています。

来年5月までにおよそ20万人の生徒が無人機の授業を履修できることを目指すとしています。

スタシュキブ氏は、兵器にもなる無人機に関する授業を行うことについて「戦争が続いているウクライナでは、生徒たちは卒業後、数年でみずからの意思で戦争に行くことになる」と述べその必要性を強調しました。