全米自動車労組ストライキ 期限迫るも妥結の見通し立たず

アメリカのUAW、全米自動車労働組合は、大手自動車メーカー3社に対して先週からストライキを続けています。現地時間22日正午までに労使交渉が進展しなければストを拡大する方針ですが、妥結の見通しは立っておらず、自動車生産への影響が懸念されています。

UAW、全米自動車労働組合は、アメリカの大手自動車メーカーのGM=ゼネラル・モーターズやフォード、それにクライスラーのブランドを傘下にもつヨーロッパのステランティスの3社との間で労使交渉が合意できず、先週15日に3社の組合員が初めて同時にストライキに突入しました。

ストライキは3社の3つの工場に限定して人数を絞る形で行われています。

このうちGMによりますと中西部のミズーリ州にある工場がストに入った影響で、隣のカンザス州にある工場が部品不足から生産が一時停止しているということです。

労使交渉では、組合側が4年間で40%の賃上げなどを求めたのに対し、経営側の回答は要求を下回っているということです。

UAWは現地時間の22日の正午、日本時間の23日午前1時までに労使交渉に進展がなければほかの工場にもストを拡大する方針を示していますが、妥結の見通しはたっていません。

3社の組合員はおよそ15万人にのぼり、ストが拡大すれば大手メーカーの自動車生産が減少したり、賃金や物価などが上昇したりして、アメリカ経済全体に影響が及ぶことが懸念されています。