松山市北持田町の松山地方気象台は昭和3年に建設され、国の「登録有形文化財」に指定されていますが、老朽化が進んだことにより、おととしから修復工事が行われています。
完成した当時は建物の最上階に「大時計」が設置され、市民に時刻を知らせていましたが、長い年月がたってずれることも多くなり、55年前の昭和43年に撤去されました。
21日は修復工事の一環として大時計を再び設置する作業が行われ、作業員が高さ10メートルほどの位置に時計の文字盤をつり上げ、針と一緒に建物の外壁に設置しました。
このあと、施設の内部の様子も公開され、木製の階段や窓枠、ギリシャふうの円柱、現在は珍しい緑色のすりガラスなど当時の内装を保存したまま修復する工事が行われていました。
大時計は来月中旬から動き始め、建物全体の改修工事も来月中に完了する予定です。
松山地方気象台の石川陽一次長は「大時計を後世に残せることは喜ばしいですし、地域のシンボルとして、かつてのように親しまれる存在になってほしいです。大時計のように私たちも正確な気象情報を発信していきたいです」と話していました。

松山地方気象台の大時計 55年ぶりにお目見え
建設から100年近くがたち、施設の修復工事が行われている松山市の松山地方気象台で、かつてシンボルとして市民に親しまれていた「大時計」が55年ぶりにお目見えしました。
