奈良県と和歌山県に線状降水帯発生 土砂災害など厳重警戒

前線などの影響で大気の状態が不安定になり、気象庁は奈良県と和歌山県に線状降水帯が発生し非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。近畿や東海、関東甲信ではこのあとしばらくの間、雷を伴った激しい雨が降るおそれがあり、土砂災害などに厳重な警戒が必要です。

気象庁によりますと、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、西日本から北日本にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になっています。

21日夜遅くになってからは紀伊半島付近や東海に発達した雨雲がかかり、気象庁は21日午後10時、奈良県と和歌山県に線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所に降り続いているとして「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。

また、気象庁のレーダーによる解析では午後10時までの1時間に、和歌山県のかつらぎ町花園付近でおよそ110ミリ、奈良県の野迫川村付近でおよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表して安全を確保するよう、呼びかけています。

これまでに降った雨で、奈良県と和歌山県では土砂災害の危険性が非常に高まり土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

前線に近い近畿や東海、関東甲信では、このあとしばらくの間、雷を伴った激しい雨が降るおそれがあります。

気象庁は土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水や川の増水に警戒し、落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうに十分注意するよう呼びかけています。