イギリスの中央銀行 政策金利 現在の5.25%のまま据え置き

イギリスの中央銀行、イングランド銀行は政策金利を5.25%のまま、据え置くことを決めました。おととし12月以降、利上げを続けてきましたが、インフレの低下傾向や利上げが景気に及ぼす影響を考慮した形です。

イングランド銀行は21日、前日まで開いた会合の結果、政策金利を現在の5.25%のまま、据え置くと発表しました。

利上げはこれまで14回連続で行われてきましたが、金利の据え置きは、おととし12月に利上げを開始して以降、初めてとなります。

イングランド銀行は声明で「インフレ率はさらに低下すると予想される」としたうえで、「金融引き締めが労働市場や実体経済の勢いに影響を与える兆候が強まっている」と指摘していて、インフレの低下傾向や利上げが景気に及ぼす影響を考慮した形です。

ただ、イギリスの先月の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて6.7%の上昇と、物価目標の2%を上回る状況が続いています。

会合では9人の委員のうち、5人が金利の据え置きを支持したのに対し、4人が0.25%の引き上げを主張していて、インフレの根強さへの警戒感があることもうかがえます。

声明の中で、イングランド銀行は「より持続的なインフレ圧力の証拠がある場合、さらなる引き締めが必要になる」として、物価の動向を見ながら今後、利上げの検討を行う考えを示しました。