小笠原諸島の海底火山「噴火浅根」の噴火警報解除 気象庁

小笠原諸島の海底火山「噴火浅根」に去年3月から出されていた噴火警報について、気象庁は噴火の可能性が低くなったとして21日解除しました。

小笠原諸島の母島の南西およそ160キロにある海底火山「噴火浅根」では去年3月、気象衛星「ひまわり」で噴煙とみられる雲が観測され、気象庁は周辺海域に噴火警報を発表しました。

これを受けて航空機による上空からの観測が行われましたが噴火の痕跡は確認されず、専門家などでつくる火山噴火予知連絡会は発達した雨雲を噴火と捉えた可能性もあるとしていました。

その後の気象庁と海上保安庁の観測でも噴火は確認されなかったほか、目立った海面の変色や、軽石など噴火に伴う浮遊物も見られませんでした。

このため気象庁は噴火が発生する可能性は低くなったとして、21日午前11時に噴火警報を解除しました。

これに伴い、海上保安庁が周辺の海域に出していた航行警報も解除されました。

気象庁は「『噴火浅根』が活火山だということに引き続き留意してほしい」と話しています。